リアル獄中記「ムショ活」

受刑者ブロガーJ。1993年生まれ、26歳。2019年2月に詐欺容疑で逮捕され、上野警察署から東京拘置所に移送された後、2020年2月に懲役の実刑判決を受け、現在福井刑務所に服役中。厳しい発信制限の中、娑婆に居る協力者の手を借り、獄中記ブログ「ムショ活」を毎日更新。

3/11(水曜)

f:id:j-realstory2019:20200320124144j:image

今日は何だかあまりついてない1日だった。

まず、昨日のヒモ通しで間違えた通し方をしていた同居人がいて、それを完成品に混ぜて入れて出していたらしく、朝から1番手の自分が怒られてしまった。全く知らなかったけど、そんな言い訳は通用するわけもなく黙って頭を下げるしかない。確認しなかった自分も悪いけど…。ヒモを穴に通すだけなのに間違えるって娑婆じゃ何もできないよ…。しかも最初は付きっきり教えて見本も作って渡してあげているのにー!まぁ、仕方ない。気を取り直して作業開始。昨日のミスを挽回するべく気合い入れてせっせと働く。途中、医務の受付が回ってきたので鼻炎の薬をお願いしたところ、「毎週お願いするならちゃんと処方してもらえ!」とまた怒られた…。自分は幼い頃からアレルギー性鼻炎を持っていて、毎週の医務の受付時にお願いしていたんだけど、それがどうやらダメだったらしい。ここに入る時もしっかり書類に記入してるし、むしろ処方箋出してくれるなら1番なんだけど。そんな事が出来るとは分からず毎週医務の受付でお願いしてただけなんだけどなぁ。結局どうしていいのかも分からないままなので明日医務が回ってきたら状況を伝えて相談してみよう。運動の時以外は昼食までモヤモヤを忘れるべく猛烈に作業。必死にやった甲斐あって午前中に全て終えて午後からは違う作業に。そしてここでも問題発生。

ヒモ通しから紙折りとなったのだけど、今までの単純作業とは違い、工程が多いので覚えるまでは中々難しい。言っちゃ悪いけど、ヒモ通しすらまともに出来ない今のメンバーじゃできる自信がなかったので、「大丈夫そうですか?」と聞かれた時に「正直厳しいと思います。」って伝えたんだけど、なぜかやるハメに…。工程が多いのに加え手先の器用さも重要で、しかもミスが許されない作業!案の定、他のメンバーミス続出で教えてくれた受刑者と担当の職員に呆わられてしまう。だから言ったのになぁ。てかなんの為に大丈夫か聞いたんだよ!2番手の65歳は言った事は全くできないし、3番手の39歳はプライド高すぎて人の話を全く聞かずにミスばっかり。昨日入ってきた4番手の37歳は協調性もあるし良い人だなと思ってたけど、職業聞いたらまさかの本職の人だったし。気付いたら我が房はなんともヤバイ部屋になってしまってたよ。あぁ、早く移送されたい。余暇時間も会話には参加せず新聞と読書にふける。こんな日々はいつまで続くのだろう。ここじゃ友人とも面会できないし…。雑居に来て初めて嫌な気持ちになったけど、今日は東日本大震災から丁度9年。被災された多くの人達に比べりゃちっぽけすぎる悩みなんかに負けず、必ず乗り切ってやるぞ!