リアル獄中記「ムショ活」

受刑者ブロガーJ。1993年生まれ、26歳。2019年2月に詐欺容疑で逮捕され、上野警察署から東京拘置所に移送された後、2020年2月に懲役の実刑判決を受け、現在福井刑務所に服役中。厳しい発信制限の中、娑婆に居る協力者の手を借り、獄中記ブログ「ムショ活」を毎日更新。

3/17(火曜)※移送前日

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起床後、いつも通り点検を取って朝食。と思いきや!朝食前に居室の扉が開き職員からの指示が飛んだ。「鈴木!居室移動!」その日は急にやってきた。そしてついに、明日刑務所に送られるんだ!移送準備の為に移送部屋へと移ることに。

朝食を素早く食べて荷物をバッグに詰める。いつ声がかかっても良いように必要な物以外ほとんどバックにしまっていたので、すぐに荷造り完了。皆にお別れの挨拶をして居室を後にする。そして同じフロアの移送部屋へ!移送部屋に到着してビックリ。居室はなんと1人きりだった。いつも移送部屋には2.3人居るのに!ひろーい居室に1人寂しく、午前中はヒモ通しの作業を行う。昼食前に入浴に。ここも大浴場に1人きり。贅沢だけどなんか寂しいなぁ…。昼食を食べ午後は荷物のチェックがあり居室を出る。明日の移送の際に着ていく服を選びそれ以外の荷物は全て私物のリュックに入れる。入りきらない荷物は紙袋を貰って入れた。これでもだいぶ減らしたんだけど、書籍類は30冊近くあり荷物はだいぶ重たくなってしまった。全ての荷造りを終えて居室に戻る。私本は全て詰めてしまったので備えつけの官本や新聞を読んで過ごす。夕食の配当でお皿を用意していると、配色担当の受刑者が小声で「頑張って下さい!」と声をかけてくれた。そうか!同じ受刑者だけど、東拘に務めてる優秀な人達は刑務所を経験した事がないから、この緊張は味わってないんだもんな。優しい声をかけてくれた受刑者には「お世話になりました!」と小声で返しておいた。

夕食を食べ、点検を済ませて1人寂しく(しつこい)余暇時間。1人だけどとりあえず今まで通り雑居ルールのまま仮就寝で布団を敷き、寝間着に着替える。やる事がないので、いつもは皆の会話でほとんど聞こえなかったラジオを聞く。17:00〜18:00大相撲中継。18:00〜20:00東京FM「スカイロケットカンパニー」。20:00〜21:00東京FM「ねるまえのまえ」。ここではお馴染みの「スカロケ」はメインのマンボウやしろではなく、代打でFUJIWARAの藤本が出ていた。フジモン…ラジオだとくそつまんないんだね…。「ねるまえのまえ」はいつも通り、おのののか。今年に入ってから始まり今日でもう終わってしまうらしいのだけど、初めての回に比べれると、めちゃくちゃうまくなって聞き易くなった。初回は聞いてるこっちが恥ずかしくなるくらい酷かったもんなー。このラジオ達も今日で聞き納めか。ラジオのおかげでだいぶ気が紛れたけど、それでも明日の移送がちょっとドキドキ。果たしてどの刑務所になるのだろう。1人って所がスゲー不安なんですけど…。広い雑居内は人が居ない分、いつもより寒い。そんな中、就寝時間で布団にもぐる。折角の1人だし、今日は明日の為にぐっすり眠るとしよう。それでは、おやすみなさい。