休日。
3月末に購入していた文庫本3冊が届いた。
その内の1つ、日本の出版界のドンである見城徹の「読書という荒野」を手に取った。
読み始めるとページをめくる手が止まらない。
本とは、単なる情報の羅列ではない。
自分の弱さを思い知らされ、同時に自分を鼓舞する現実を戦うための武器なのだ。
自分に足りない言葉が、自分の人生の指針となる言葉が、全てこの1冊に集約されているように思えた。
団 鬼六の「一期は夢よ、ただ狂え」という言葉に感銘を受け、吉本隆明の詩を読み心が奮えた。
その他にも、沢山の人との関係の中で、見城徹が獲得してきた言葉、思考に心底痺れた。
この人ほど言葉を大事にしている人は居ない。
読者ひとつにこれだけ魂でぶつかっている人は居ない。
人は、自分の“言葉”を獲得することで初めて自分の人生を生きられる。
正解な言葉がなければ深い思考はできない。
深い思考がなければ人生は動かない。
読書を通じて、出版界の革命児が切り拓いてきた道には血が滲んでいる。
見城徹が血を流しながら創り上げた究極の読書論に出会い、人生が大きく動く予感がした。
これから先、読書を通じて人間の矛盾や葛藤、悩み、痛みを知り、現実と格闘しながら前進していきたい。