最近居室では少しでも現実から逃げるべく小説に没頭している。
なぜだか物語を読んでいると雑音が気になりにくい。
同居人達のゲスくて醜悪さの極境のような会話をシャットアウトできるから、とても良いアイテムだ。
FXにしろ将棋にしろ、何かを学ぼうとすると、とたんに雑音が邪魔してくる。
その点小説はそうはならない。
現実逃避には欠かせない。
6月に入ってからは6冊の小説を読んでいる。
百田尚樹の「夏の騎士」は、百田尚樹にしてはライトな作品で読み易くて良かったし、CMでもよく目にする島本理生の「ファーストラヴ」は闇を抱えた人達の苦悩を見て色々考えられて良かった。
中でも1番良かったのは、佐野よるの「君の膵臓を食べたい」だ。
久しぶりに本を読んで涙を堪えるのに必死になった。
映画化していて名前は知っていたけど、これほどの作品だったとは。
作者の言葉の選択が完璧で感情を言語化するのが抜群にうまく、共感というよりも、自分が物語の中に入り体感しているような気分になった。
この作品は今、1番人にオススメしたい作品だ。
涙なしでは見られないストーリーと、的確すぎる作者の言葉選びを是非感じて欲しい。